芸術活動で人の心を健康に…ARTist 清水ゆかり

女優、教育者として活動している清水ゆかりです。子供の頃から芸術関係や人の心に興味をもち、全人類を幸せにするためにはどうすれば良いのかと悩み「芸術活動で人の心を健康に保つ」仕事がしたいと模索してきました。学生時代は美術教育と、『演技』という芸術的な技術を通じて『生きる力』について理論的、実践的に研究してきました。 現在は自分が研究してきたことをアウトプットするため子供演技教室を立ち上げたいと考えています。全てを本業として多岐にわたって活動しているため、尋ねられた場合どう一言で職業を名乗ればよいのか困るときがあります。現在、自分が主として活動しているArt、Research、Teachの頭文字をとって『ARTist(アーティスト)』と名乗っていますが、自分の活動が身になって結果的に新しい職業が誕生すると嬉しいです。

はじめに、女優になろうとしたきっかけを教えてください

本当の意味で「女優になる」と決めたのは、大学生の時にスタジオで演技を学んだ時です。
先述した通り私は「芸術活動で人の心を健康に保つ」仕事がしたくて、つまり芸術活動を通じた活動はあくまでも手段であり、目的は人の心を健康に保つことでした。その目的を遂行できる芸術職は何であるかをずっと模索していました。
幼い頃から絵を描いたり、歌を歌ったり、詩を書いたり、ファッションショーみたいなものを姉と企画して家族向けに行ったり、 友達のために似顔絵や漫画を描いたりするのが好きで、小学生の時には既に芸術関係の仕事に就きたいという気持ちがありました。それらも芸術活動そのものが楽しくて、作家になりたいというよりデザイナーやスタイリストとなって人を支える仕事をしたいと思っていました。 また、心理カウンセラーや監察医にも関心があり心理学や教育学の本も読みあさっていました。
中学の学芸発表会で創作劇を行った際に、演出家兼、舞台監督兼、脚本兼、キャストという、要となる部分を全て経験させていただきました。演劇は絵画作品などとはまた違った芸術で、人生そのものを凝縮して表出する点で楽しいものだという確信は持っていました。 しかし、当時はまだ「惹かれている」程度で、なぜ惹かれたのか自分の天命と結び付けての理解はしていませんでした。

その後、どのように女優への道を進んだのですか

芸術の専門高校へ進み、進路を決める時期になっても芸術関係の仕事に就きたいという意思は変わっていませんでしたが、まだ、目標とする特定の職業はありませんでした。
高校3年生の時に中学で経験した創作劇の楽しさを思い出し、演劇部に入部しましたが、途中から入ったためなかなか馴染めず、部活以外でも演劇活動はできると思い、Web上で声劇団を立ち上げたり、外部のワークショップに参加して芸能事務所を見学していました。
大学では美術教育を研究する学科を専攻し、演劇部に所属し、変わらず外部で演劇活動の模索を続けていました。 ある時、ワークショップで声をかけていただいた際、事務所に所属させていただき、これをきっかけに初めて職業として女優を意識するようになりました。
その後、事務所の先輩に紹介していただいた俳優養成学校のようなスタジオに通ったのですが、それが凄く自分の目指すものと合っていて、 瞬間的に私がやりたいのはこれだって思いました。それ以来ずっとこのスタジオのシステムを軸に勉強しています。

そして大学院に進学したのですね

はい。大学で美術教育を研究しながら演技というものを学んでいるうちに、私の中では研究と演技に共通する何かが芽生えていました。それをもっと掘り下げて、みんなに納得してもらえる形にまとめたいと思い大学院に進学する道を選びました。
大学院の2年生の時に非常勤講師も務めていたので、研究と実際の教育現場とのギャップも感じることが少なからずありました。それがすごく歯がゆくて、なんのための研究なのかと思うことも多々ありました。いくら偉い人たちが素晴らしい研究しても、それが現場の人たちに届いて、子供たちに働いていないと意味がない。 理論と実践の二つが揃って初めて子供たちに良い影響を与える実感が持てると感じました。 修士論文『「生きる力」を育成する美術教育の在り方に関する一考察~演技のもつ力を活用して~』では、自分自身の様々な研究と今後の展望を発表させていただきました。
そのような葛藤もあって、自分が研究してきたことを目の前の子供たちにおとせるように活動していきたい、それを実現する方法として修了後はアウトプットの機会と子供演技教室を立ち上げたいと考えました。

それでは、子供の演技教室について教えてください

はい。『演技』という芸術的な技術を活用して、そこから子供の『生きる力』、いわゆるコミュニケーション能力や自己課題発見能力、探求心、集中力などを育てていく教室を立ち上げようと企画しています。今年の夏休み中にプレ企画として単発でワークショップを開催し、 まずはどのように運営できるのか感触を掴もうと思っています。もともと不定期で美術教育のワークショップを開催していたこともあるのでその要領でやってみようと思っています。本格的にスクールとして開校するのは、来年の4月を予定しています。
教育者として子供たちに身に着けさせたいと思っていることは、「自分の力で自分なりに自分の決めた目的に向かって行動できる能力」です。 いくら言葉で伝えても理解は薄いじゃないですか。何事も自分の身をもって実感したことじゃないとなかなか響かず、すぐに忘れてしまって身にならないと思うので、この教室を通して、自分の体感を通して気づく機会を実現させたいです。

なぜ『演技』を通してなのかは、『演技』を通して作るドラマが「理想の生き方」だからです。良いドラマには必ず大きな障害があり、キャラクターたちは目的に向かってその障害に立ち向かい、自分なりの方法で乗り越えて、目的を達成させていきます。決して諦めることはなく、その乗り越え方はキャラクターごとに方法が様々です。そういった脚本分析や模倣が子供たちの在り方に影響し、また、「演じる技術」の追及は人間理解や自己理解につながります。

女優という面では、アメリカナイズされたスタジオで演技指導を受けているそうですね

はい。私が継続してレッスンを受けているスタジオは、もともと俳優をやっていた方がニューヨークで演技指導を専門に行うアクティングコーチになり、その後、日本映画界の発展のために、ニューヨークから日本へ拠点を移したもので、今年2018年に日本アクティングコーチ協会の設立も果たしました。このスタジオはアカデミー俳優が訓練を続けているメソッドを基礎におきつつ日本人向けにリメイクされた指導を行っています。
私はいろんなワークショップを経験してきましたが、一般的に行われてるワークショップとは全く違う観点から指導されており、技術的なものだけでなく俳優としての在り方から学べる場となっています。

私は純粋に『演技』という技術を用いて、魅力的な作品を作って、感動や刺激を与えて「生きる力」を引き出すきっかけを与えたいと考えています。それがたまたま女優でした。
演劇、映画、ドラマは人の存在そのものを描く尊い芸術作品です。人が好きな分のめり込める学問であり、退職や定年のない一生を通じた仕事だと思っています。
今は主演やメインキャストとしての活動も多くなってきたため、エージェント探しに営業も始めており、今後は技術の習得だけではなくその実力を広めていくということにシフトチェンジしたいと思っています。

最近、LINE@でメールマガジンのようなことを始めたそうですね

これも自分の活動を広く知ってほしいという活動の一環です。 自分から何ができるかと考え、大学院で研究してきた『生きる力』の引き出し方や、日々の気づきをアウトプットする場としてLINE@を始めました。 仕事が割と不定期のため、現在では週2~3回の不定期配信ではありますが、将来的には定期的に配信できたらいいなって思っています。
どちらかというとメールマガジンに近いのですが、いろいろとご意見をいただくこともあり、その中で日々の悩み事や相談を送ってくださる方もいるので、 時には1対1でメンタルコーチングのようなことをすることもあります。
私の世代って、若い女の子のインフルエンサーが多いんですよね。女子大生で起業したとかっていう人も凄く多いですし…。私は『演技』という技術を用いるという手段よりも、「生きる力」の引き出しや育成といった影響を与えたいという結果に目的を持っているので、インフルエンサーとして活動を狙っていったほうがいいのかなと考え始めており、とりあえず自分のブランド商品として何か挙げられるかと考えた末、 LINE@を始めました。

話は変わりますが、被写体のモデルもしているんですよね

大学4年生の時に初めてちゃんとしたモデルの仕事をさせていただいたのですが、実はそれまで写真を撮られることはすごく苦手だったんです。カメラを向けられるといつも忍者みたいに隠れていました(笑)
女優として活動する上で、プロフィールの撮影もありますしモデルのお仕事もあったので、商品として自分に自信を持っていないと凄く失礼だと思い、克服しないといけないとは思っていました。その撮影はカメラマンさんとの相性も良く、やはりプロの作品は凄く綺麗で、意外と自分は美人なんだって気が付かされて自分に自信を持てるようになりました。高校時代は撮る側で写真活動していたこともあり、出来上がった作品を見ているともっと素敵な作品を作りたいという気持ちの方が先行し、楽しかったのです。その後とあるプロフォトグラファーさんとご縁があり、定期的に撮っていただくようになり、その作風がまた自分の好みと合っていて作品撮りのモデルが本当に好きになりました。
私はばっちりポーズを決めて撮っていただくという絵画的な撮影より、セットがある空間にただ存在してそれをカメラマンさんに切り取って頂くという映像的な撮影スタイルが多いこともあり、事前準備をしっかりして本番はただ存在しているだけ、素敵な作品の一要素となるという点ではモデルも女優も同じ表現と考えています。今年の5月から、Arly’s (アーリーズ) という撮影会モデルに所属しました。

Twitterで写真を紹介するハッシュタグも始めたそうですね

本当に最近はじめたばかりのほやほやですが、Twitterで『#ymp』というハッシュタグを始めました。撮影会所属に伴ってTwitterのモデル専用アカウントを作り、モデル作品を投稿していたのですが、作品をアップするだけなら誰でもできるし写真作品そのものはカメラマンさんもアップして下さるし、これは意味があるのだろうかと思い始めました。
もっと私のしたい事や私企画の運営をするべきだと考え、自分の反省や改善を目的とした、モデル側の空間作りやポージングのポイント等を写真に書き込み、元作品と共に『#ymp』というハッシュタグを付けてツイートする活動を始めました。
最近は女子大生で被写体を趣味にしている人も多いので、こらからモデルを始めるという人の参考にもなれば生産性もあって嬉しいと思っています。思い付きで始めたのでまだ方向性は定まっていませんが、この企画を固めるにあたっての試作ツイートでアンケートを取った際、良い反応を示していただく人も多くいる反面、悪い反応を示す人もいらっしゃいました。『悪い』という意見にも耳を傾け、個人的に何名かカメラマンさんに意見を求めてアドバイスを伺いつつ固めた企画で、今後も改善を図っていくよう心がけています。

最後に、今後の活動についてお話しください。

当面は今やっていることを続け、自分のブランドの確立、強みや継続性、安定性を固めていきたいです。 そしてゆくゆくは、自分の活動が身になって結果的に新しい職業が誕生すると嬉しいです。芸術活動で人の心を健康に保つ仕事は既にアートセラピー等存在しますが、セラピーではなくコーチングであること、演技の理解を活用するという面から新たに確立させたいです。自分の活動が一つの形になって何か新しいメソッドが完成すれば、たとえ自分が死んだ後でもそのメソッドを使って人々を幸せにしていくことが可能です。そのため、生きている間に自分の活動を一つのブランドとしてまとめ上げたいです。
また、日本だけを意識するのではなく世界を視野に活動しています。芸術作品は頭で理解するより心で感じ取るものが大きいという点で世界共通であり、素晴らしい作品は何百年も存在し続け、その存続に言語や国は関係がないからです。女優としては、日常的な何のドラマも発生しないようなシーンでも飽きずに見ていただける、言葉がない沈黙だけのシーンでも目やたたずまい、表情、ビヘイビアで思考や感情を感じ取れる女優を目指しています。
先述した通り、私の職業はまだぴったりとあてはまるものが無く、現在は主たる活動のArt、Research、Teach の頭文字をとって『ARTist(アーティスト)』と名乗っていますが、自分の活動が身になって結果的に新しい職業が誕生し、自分の死後も活動が生き続けると嬉しいです。

清水ゆかりホームページ instagram

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