ぽっちゃり、そして背の低いモデルさんも活躍できる時代に… 西森亜珠佐

ファッション団体グループ『COW NEW STANDARD』の代表、西森亜珠佐(にしもりあずさ)と申します。主要拠点は高知ですが、関西および東京にも支部があり、総勢150名ほどのモデルさんとカメラマンが所属しています。私はアマチュアカメラマンでもあり、最近ちょっと痩せましたが、私自身、ぽっちゃりモデルとしても活動しています。

ファッション団体グループを始めたきっかけを教えてください


はい、10年ほど前になりますが、いろんな女の子が日常生活についてブログを書いたり、モデルをするという、『高知アクア』という団体に参加しているお友達から誘いがあり、そこでしばらく活動していました。これが、私がモデルに興味を持ったきっかけです。

その後、旦那の転勤が決まって、しばらく大阪に住むことになったんです。ここでも引き続き、モデル事務所に所属し、スタッフをしたり、モデルとしてファッションショーに出演したりしていました。モデル事務所というのは厳しいところで、高いお金を払って毎日レッスンを受けていてもなかなか活躍の場がもらえないというモデルさんがたくさんいるんです。

特に背が低かったり、ぽっちゃりだったりという人は、なかなか表舞台には出ることができません。彼女たちはモデル体型でないかもしれないけど、上手に服を着こなしていて、見た目も綺麗で、魅力的なのに、どうして活躍の場が与えられないんだろう。私はずっと疑問を持っていました。

世の中には、背が低かったり、ぽっちゃりだったりでコンプレックスを持っている人はたくさんいます。こういう体系の人が、上手に服を着こなして、モデルとして活躍すれば、世の中のコンプレックスを持った人たちの憧れの的になるだろうし、自信を持ってもらえるのではないかと思い始めたんです。

それで高知に戻ってスタートしたんですね


はい、本当は大阪で始めたかったんですが、5年ほど前に、また旦那の転勤が決まって高知に戻ることになったんです。それならいっそのこと、生まれ故郷の高知を拠点にして、背の低いモデルさんやぽっちゃりモデルさんが活躍できる新たなファッションモデルグループを始めようと決心しました。

最初は、友達に声をかけ、賛同してくれた5人でスタートしました。スタートするにあたり、ネーミングは大事だと考え、団体名を『COW NEW STANDARD』としました。私は常にモデルの基準を変えたいと思っていたので、幼馴染の友達から提案された『NEW STANDARD』という言葉が、『新しい基準』という意味だと知って、これにしようって決めました。

さらに、ここに『ぽっちゃり』の意味を含ませたくて牛の意味である『COW』をつけ『COW NEW STANDARD』としたんです。ここには牛はあんなに大きく太っているけど草中心の食生活でヘルシー、つまり、太っていても常に美を意識しているという意味を持たせたかったんです。また、モデルのネーミングも、背の低いモデルさんを『Sサイズモデル』、ぽっちゃりモデルさんを『プラスサイズモデル』と、プラス思考の名前にしてみたんです。

最初はどんな活動をしていたんですか


そうですね、初めの頃はカメラマンと一緒に活動するなんて思いつきもしなくて、私がモデルさんをスマートフォンで撮影し、SNSで公開していました。ただ、当時はモデルといえば、背が高くてすらっとしているのが常識だったので、「素人が集まってそんなことして何になるの?」という感じで、いろんなところから批判されました。そんな中でも夢とか目標を大事にしている人たちからは、たくさんの励ましの声とかをいただき、それが本当に支えになりました。

そんな厳しい状況の中、何がターニングポイントになったんですか


そんな中でもスマートフォンで撮影してはSNSで公開することを繰り返していました。3年ほど前にモデルさんの2次募集を行ったところ、思った以上に多くの方に応募いただき、所属モデルさんも10名以上になっていました。

この当時、文化社さんより『ラファーファ』というぽっちゃりモデルの専門雑誌が出るという情報を知ったんです。これは一度編集長さんに会わないといけないと思い、コンタクトを取って東京まで会いにいったんです。結局、拠点は東京ということで、大きな進展はなかったのですが、続いて、『神戸コレクション』で『超十代』の社長さんともコンタクトを取って、お話をさせていただき、すごく共感していただきました。そのときいただいたアドバイスが、「考えていることを形にすること。そして、周りに理解してもらって味方を増やし、一緒に武器を作っていかないといけない。」というものでした。


また、『Mr.サンデー』、『志村どうぶつ園』などを手がける構成作家さんにもお会いし、「インパクトのあるキャッチコピーを見つけなさい。」というアドバイスをいただき、ぽっちゃりモデルを『マシュマロモデル』、背の低いモデルを『スウィートモデル』と呼ぶようにしたんです。(現在は、この呼び名は使っておりません。)他にも『関西コレクション』の社長さんとの出会いなどもありましたが、これらのアドバイスが私にとって大きなターニングポイントになったと思っています。

団体の『武器』を作るために、どんなことを行いましたか


やはり所属しているモデルさんを『武器』にしないといけないと思っていました。私たちはサークルのような活動ではありましたが、モデルさんたちにもっと意識をしてもらって看板モデルを生み出さないといけないと思っていました。

私は大阪にいた頃にモデルレッスンを見てきたので、その経験をもとにモデルさんへの指導も行い、モデル技術の向上に努めました。ただ、所属している多くのモデルさんが素人さんだったので、厳しく指導するのではなく、さりげなく意識してもらえるように、『ロケ撮影』という名の撮影会をしようと思ったんです。

この『ロケ撮影』は、毎月欠かさず、最低でも月に1回は行うようにしています。ポーズをとるときに、猫背にならないように、肩を後ろにもっていくようにとか、壁を使って1分以内に、モデルの姿勢になれる方法を指導するなど、楽しくモデル技術が向上するように工夫しています。それでも『ロケ撮影』を始めた頃は、まだスマートフォンで撮影してましたね。

どのタイミングでスマートフォンから一眼レフに変わったのですか


あるテレビのドキュメンタリー番組を見ていた時に、iphoneのプロの写真家がいたんですよ。最初の頃、写真はスマートフォンで十分綺麗な写真が撮れると思っていました。あるとき、男性のスタッフさんから「ちょっと物足りないね。」って言われたことがあるんです。確かに、モデルさんからみればスマートフォンで撮っていれば、どうしても意識はスマートフォンなりのものになってしまうのはわかってましたが、そのときは、一眼レフを買おうと思うまではいきませんでした。

あるとき高知市内で篠山紀信さんの写真展を見に行ったときに、トークショーにも参加させていただいたんですが、それがあまりに衝撃的だったんです。その時に、一眼レフで撮影した写真の迫力をまざまざと感じさせられ、篠山紀信さんの写真への想いを伺うという貴重な体験を経て、これを機についに一眼レフを購入したんですよ。

その後プロのカメラマンとコラボするようになったのですね


はい、当時一眼レフを持ったスタッフさんがいたんですが、全部の撮影会に出られるわけではありませんでした。なので、もっとカメラマンと繋がりをもたないと行けないと思い、Facebookを通じて『高知カメラ部』という団体を見つけたんです。当時は900名もの人が参加していて、毎日のようにいろんな人が自由に写真をアップしていました。

その後、一度解散してしまったんですが、初代管理人から声をかけていただき、今は 私と私の地元の友達が代表となり、300人規模まで増えています。現在では、『COW NEW STANDARD』専属カメラマンとして所属する方も増え、『ロケ撮影』の際に活躍されています。

最後に、今後、『COW NEW STANDARD』をどうしたいですか


やはりビジネスに繋がればいいなと思っていますが、世界で行われている『ミラノコレクション』や『パリコレクション』などの有名なファッションショーでは、まだ8等身のスーパーモデルばかりです。そういう世界の有名なファッションショーが、これまでの常識を覆して、背が低いスーパーモデル、ぽっちゃりのスーパーモデルをコラボすることが当たり前になる時代にしたいですね。モデルの常識を変えたいです。

あとは、四国、関西、関東それぞれのメンバーの企画を実現していって、全国規模の大きな一つの遊園地にしたいです。遊園地には観覧車のような家族向けのアトラクションもあれば、メリーゴーランドのような子供向けのアトラクション、ジェットコースターのようなスリルを楽しむアトラクションもあります。各メンバーがこのアトラクションのようにそれぞれの役割を全うして、全国のメンバーが楽しく活動できる遊園地のようなサークルにしたいのです。これが私の目指しているチーム像なんです。

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