絵本で笑顔を届けます、さあ『てをつなごう』 永井みさえ

神奈川県藤沢市出身、絵本作家の永井みさえです。私には15歳年の離れた妹がいて、その妹と一緒に絵を描くことも多く、妹がきっかけでこの世界に入りました。私の代表的なキャラクター『ちゅ~ちゅ~まん』は、妹との共作で、私にとって家族なような存在となっています。最近は、『えほんdeみらい』プロジェクトで、児童養護施設へのボランティア活動をしたり、活動拠点を高知県の大月町に移して、『地域おこし協力隊』として非常勤公務員としても活動しています。今年の7月には、『二胡の橋』という中国の楽器をテーマとした絵本も発売される予定で、徐々に活動の幅も広げています。
注)永井みさえさんの詳しいプロフィールは、こちらをご覧ください。

『えほんdeみらい』プロジェクトについて、教えてください。


『えほんdeみらい』という神奈川県の児童養護施設の子供たちと協力して絵本を作るというボランティア活動に参加させていただいています。代表は高原和樹さんという方で、私はこのプロジェクトの最初から一緒にお手伝いしています。 最初の企画は『てをつなごう』という絵本を作るもので、児童養護施設の子供たちに、主人公のキツネとタヌキの名前を決めてもらうという参加型ボランティアでした。 この企画に20件ほどの応募をいただき、最終的に、タヌキが「たろ」、キツネが「きっつ」と決まったんです。この絵本は、昨年10月に発売になり、海老名市の三省堂書店さんで、イベントを行わせていただいたりして、多くの皆さんに購入していただきました。
現在、高原さんと次回の企画も検討していて、テーマと絵本の構想は決まっているのですが、絵などは、これから時間をかけて描いていく予定です。今回は、絵本の制作の段階から、児童養護施設のこどもたちに力を借りたいと思っていて、施設の子供たちが通っている小学校にお邪魔して、絵本の絵をみんなと考えたいと思っています。 このプロジェクトに関わるまで、私は施設の子供たちを特別扱いしていたと思うんです。だけど、実際は両親と暮らす子供たちと何も変わらない、同じ子供なんですよ。世間では、施設の子供たちを、知らず知らずのうちに特別扱いしてしまっている、それがそうじゃないんだと知ってもらうところが大事なんじゃないかなって思っています。
次回の企画で、小学校にお邪魔したいと考えたのも、子供たちはみんな同じ、一緒になって一つの作品を作ってもらいたい、私たちボランティアまでもが、『施設の子供』って分けてしまってはいけないんだというところからきているんです。絵本だったら、本屋さんにも置いてあるし、全然関心のない人の眼にも触れる機会もあるし、絵本を一緒に作れる仲間なんだなって感じてほしいなって思っています。 本当はこの活動を神奈川県だけではなく、もっと広く行いたいという気持ちがあるんですが、私たちはボランティアでやっているのでどうしても限界があるんです。なので、私たちの活動を知って、ぜひ自分たちの地域でも同じような活動をしてみたいという方がいれば、いろいろアドバイスできるのではないかと思うんです。興味がある皆さまは、えほんdeみらいホームページに問合せ先など記載していますので、ご覧になっていただければと思います。

『二胡の橋』という絵本が発売されるそうですね。

7月に文芸社さんより『二胡の橋』という絵本が発売されます。この絵本には、中国の楽器である二胡の楽譜とCDが付いてきます。私はもともと二胡の音色が好きで、スクールに通ったときに出会った二胡の第一人者である村井鉄也先生とコラボして作った作品です。 今でも『女子十二楽坊』という中国のグループのひとりが持っていた楽器だよというとわかってくれるんですが、二胡という楽器は、まだまだ日本では知られていないんですよ。この絵本は、二胡という楽器を、知らないとか、興味が無い人とか、お子さんとかにもわかっていただけるように表現したものなんです。お話は、日中交流をテーマとしたもので、舞台を妖精の国に例えて、ひまわりの国、ランの国という設定にしており、最終的には、虹の橋で二つの国が繋がっているよというものなんです。ぜひ、手に取って見ていただけると嬉しいです。

現在、新作の絵本を製作中とのことですが、それはどんな本なのですか。

現在、『ノラ』という絵本を作成しています。『ノラ』というのは野良猫の『ノラ』のことで、演歌歌手の門倉有希さんの代表曲『ノラ』をテーマにしたものです。昨年、岐阜県の飛騨古川のPR映像を作成するお仕事で、門倉有希さん、イモ欽トリオの西山浩二さんと一緒にお仕事をする機会があり、それがご縁で、この企画が生まれました。門倉有希さんは、大変な猫好きな方で、猫に関する本を出版したり、猫がストレスをためないようにリラックスさせるための資格を持っていたりしていて、先日は、『恋猫』というCDまで発売しています。この絵本は、現在、問題になっている猫の殺処分を取り上げ、門倉有希さんの動物に対する想いを表現する予定です。まだ、発売日などは決まっていませんが、近日発表できるのではないかと思います。

活動の拠点を高知県の大月町に移したとのことですが。

現在、総務省の『地域おこし協力隊』というカテゴリーの中の非常勤公務員をやっています。私は子供たちをメインに地域おこしをしていこうという活動の中で、絵本の読み聞かせを行ったり、一緒に絵を描いたりなどを行っています。実は大月町というところは映画館もないし、コンビニも少ないんです。何か買い物をしようと思ったら車で30分ほど行かないとお店も無いようなところです。その代わりに、とてもきれいな海があったり、夜になればたくさんのホタルが見えたり、それが本当に素晴らしいんです。そんなところで育った子供たちは感受性が高く、逆に私が子供たちから学ぶことも多いんですよ。そんな場所で子供たちが想い出作りできるような活動をしていければいいなと考えていて、3年以内に大月町を知ってもらえるような絵本を残したいなと思っています。

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