末永くフェティッシュ業界で生き続けることが夢なんです 嶺生まや


特殊モデルをしている嶺生(みねお)まやです。『3510屋』(みことや)さんというサークルなどで映像関係のお仕事をさせていただく他、定期的に、都内各地で撮影会のモデルをしたり、アニソンクラブでレギュラー出演させていただいたりしています。自分の仕事を『特殊モデル』と呼ぶのは、普通のモデルさんがあまりやらないような、ちょっとアンダーグラウンドな世界でモデルをやってみたいという気持ちからなんです。

この世界に入ろうとしたきっかけを教えてください。

丁度1年くらい前なんですが、高校生の男女のソフトSMものの漫画『ナナとカオル』を読んでから、この世界に興味を持ちました。この漫画を読むまでは、SMに偏見を持っていたんですが、作者さんの豊富な知識に加え、恋愛模様と共にSMをする時の心理状態に引き込まれました。これまで誤解していた部分がすべて解消され、逆に魅力を持つほどに好きになってしまったんです。邪道と思う方もいらっしゃるかと思いますが、この作品がきっかけで自分もSMに関わることをしたいと思ったんです。そんなとき、緊縛モデルを募集している緊縛師さんがたくさんいることを知り、SM関連のイベントなどに遊びにいくようになりました。その繋がりでできた友達が『3510屋』というサークルを主宰している深琴さんで、「モデルを始めるんだったら、うちのサークルの被写体をやってみない?」と言われ、この世界で活動を始めることになったんです。当時は、右も左も分からない、はじめたての頃だったので、私にとって素晴らしいご縁をいただいたなと思っています。

それでは映像関係のお仕事について教えてください。

現在は、主に『3510屋』さんの映像に関わらせていただいていますが、最初はテスト撮影としての参加で写真を数枚撮っていただくだけだと思っていたんです。だけど、ひとつの作品が撮れそうだからということになり、とても短い作品なんですが、これが『KUMA TO WATASHI』という自分のデビュー作品となってしまいました。内容としては、私が檻の中に閉じ込められ、外にいる熊のぬいぐるみを欲しがるというもので、結局ぬいぐるみは手に入らないし、檻からは出られないしという悲しいお話なんです。事前に撮ると聞いていなかったので、戸惑いはあったんですが、『3510屋』の皆様とカメラが私に集中していたあの時間が刺激的で被写体として存在できた実感があり、とても楽しかったです。そして同じ日に、この成り行きで、一緒に参加していた女装男子の方ともう1本撮ることになったんです。これが、『悪戯少女』という作品で、頭からワイングラス一杯の画びょうをかけたり、体中にラップを巻き付けたり…、最初凄い衝撃だったんですが、今思えば、はじめから、ハードなメッシーものをやらせていただいたんだなって感慨深いところがありました。

そして、その次の作品が2016年1月頃に撮った『聖神指定』です。この作品は、私を『3510屋』さんに紹介していただいた方と共演をしています。私は女子高生役で、その方が水戸黄門様役です。私はちょっと変な学生を演じていて、その水戸黄門様を本当の神様だと信じてしまい、裸にされ、縛られたり、鞭で打たれたり、成すがままにされてしまいます。『3510屋』主宰の深琴さんの計らいで、もともと自分がやりたいと思っていたSM作品に出演させていただくことができました。SMのシーンは、問題なくできたと思いますが、最後の水攻めはちょっと苦労しました。呼吸のタイミングを間違えて、撮影をストップさせてしまったりしましたが、今となっては頑張ってよかったなと思っています。そして、12月限定で、深琴さんと一緒に出演した作品があります。これは、ブラックライトを当てると光る蛍光蝋燭を使ったもので、2人でお互いにロウを浴びさせて、怪しいクリスマスパーティ的なパフォーマンスをしています。あとは、今制作中の作品がありますが、こちらは出来上がってからのお楽しみとさせてください。これらの作品は、基本的に『コスホリック』などの即売会で販売していますが、最近ではダウンロードサイトでも販売しているので、イベントには来られない方もこちらで購入して、見ていただけると嬉しいです。

撮影会モデルもしているそうですね。

はい、最初は、初対面の方に会って、撮影していただくのは苦手だったので、本当はやるつもりはなかったんですが、『3510屋』さんに紹介していただいたこともあって、始めました。それが、新大久保での撮影会なんですが、ここで活動していくうちに、三ノ輪など別の撮影会なども紹介いただいたりして、多いときは月に4回くらい行っています。ただ、あまり数多く行うと、撮りたいって思ってくれているお客さんの負担も多くなってしまうし、ばらけてしまうので、今後はちょっと減らしていきたいなと思っています。衣装は、コスプレだったり、水着だったり、Tバックの下着などで、ヌードはやっておりません。三ノ輪の撮影会は、コスプレイヤーさんとか、現役の女子高生のモデルさんとかが参加していて、楽しい撮影会を目指しているんです。私はまだ経験していないんですが、アイドルさんのライブ付き撮影会みたいな賑やかなイベント的なものもやっています。あとは、新宿御苑での撮影会で、ここは、まだ2回ほどしか参加したことがないのですが、衣装が1000着くらいあって、とても可愛いものも多いので、私はとても楽しみにしているんです。

もともとSMに憧れてこの世界に入ったそうですが、どんな活動していますか。

『縄会』という、プロの緊縛師さんが、緊縛を学びたいと思っているモデルさんと縛り手さんを集めて緊縛講座を行う会があって、そこで勉強中なんですが、最近は、あまり行けてないんです。私はそのモデルをするところから始めていて、まずは自分が縛られて、自分の体で縄を味わって、その痛みとかを自ら経験しているんです。私は縛る側はあまり経験がありませんが、緊縛でよく見かける亀甲縛りの派生版の菱縛りなら、それほど難しくはありませんので、私でもできます。実は菱縛りなら、その方の手の器用さにもよりますが、初めての人が習ってその日のうちにできることもあるほど易しいんです。まだまだこんな感じですが、ゆくゆくはSMショーに出たいんです。レギュラーなどになれるくらいフェティッシュ業界で生き続けることが夢なんですよ。

アニソンクラブでの活動ってどんなことをしているんですか。

アニメや漫画のナイトクラブです。私は月に1回、第1火曜日の夜10時から朝まで『新宿デカバーZ』というところでやっている『厨二病ナイト』の演者として出させていただいてます。小さなバーなんですが、中にステージとDJブースがあるんです。『厨二病ナイト』というのはちょっと説明が難しいんですが、簡単に言うとちょっと変わった人達がライブやDJ、お笑い等を楽しむ音楽系イベントです。ここでは、毎回テーマを決めて、そのテーマをもとに一晩イベントを行うんです。これまでポケモン特集などもやりました。テーマに合わせた企画も用意しているため、私たちはそれに合わせたコスプレなどして、シンガーさんやお笑い芸人さんが披露する歌やDJのかける音楽に合わせて踊ったり、騒いだりするんです。名探偵コナン特集のときには、人狼ゲームなどもやったんですよ。

それでは、趣味などについて教えてください。

趣味はカラオケ、お酒を飲むこと、アニメ、ゲームなどです。アニメが好きなので、カラオケでは、アニソンを歌うことが多いですが。好きな曲なら何でも歌います。ロックバンドの『アーバンギャルド』さん、シンガーソングライターの『さめざめ』さんの他、アイドルの『私立恵比寿中学』さんや『でんぱ組.inc』さんなども歌います。踊れるものは踊りながら歌っているんです。小さい頃『セーラームーン』が大好きでした。私は、アニメばかり見せられて育ったので、あまり芸能人とかには興味がない子でした。それでも声優には憧れていた時期もあって、『厨二病ナイト』で軽い劇をすることがあるんですが、この劇に参加し、セリフを発するのが楽しくて、たまに声優をやってみたいなって思うことがあるんです。お酒は大好きです。日本酒、ビール、焼酎、なんでも飲みますね。プライベートで飲みに行くこともあるし、お仕事でお客様と飲むこともあります。普段は、新宿のゴールデン街で週2回、水曜日が『どこ』、木曜日が『なんとなく』というお店で働いているんです。お仕事でもお酒は飲むんですが、お仕事が終わった後に、お客さんに紹介いただいたお店で、一人飲みすることもあるんですよ。ゴールデン街って飲み屋が密集しているじゃないですか…、それが楽しくてしょうがないんです。最近は、外国の方も多いので、日本人以外の方々とも飲むことも少なくないんですよ。言葉はわからないんですが、単語とか身振り手振りで会話しています。

最後に今後の活動についてお話しください。

緊縛術を練習して、SM業界により深く関われたらいいなと思っています。演技力を身につけ、多くの作品に出させていただくとともに、今の活動の幅を広げられることを目指していきたいです。
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